リースバック解説シリーズの第2回です。 第1回では、リースバックの仕組みと、売却価格・家賃に関する落とし穴を解説しました。 今回は、「住み続けられない」「買い戻せない」というリスクと、 住宅ローンやリフォームに関する注意点を見ていきます。
落とし穴③|「ずっと住み続けられる」とは限らない
リースバックの賃貸契約が定期借家契約になっている場合、 契約期間(2〜3年など)が満了すると、更新されずに退去を求められる可能性があります。 「一生住める」と思っていたのに、数年後に「契約は終了です」と言われて住む場所を失う—— これがもっとも深刻なトラブルです。
さらに、買い取った会社の経営が悪化したり、物件が第三者に転売されたりすると、 新しい所有者との関係で住み続けられなくなるリスクもゼロではありません。 普通借家と定期借家の違いについては、「定期借家と普通借家の違いとは?」で詳しく解説しています。
落とし穴④|「買い戻し」ができるとは限らない
「将来お金ができたら買い戻せます」と説明されることがありますが、 買い戻しの価格は売ったときより高く設定されるのが普通です。 また「いつまでに」「いくらで」買い戻せるのかが契約書に明記されていないと、 実際には買い戻せないこともあります。口約束をあてにするのは危険です。
落とし穴⑤|住宅ローンが残っていると、売却代金だけでは完済できない場合がある
自宅にまだ住宅ローンが残っている場合、リースバックで自宅を売却するには、 原則としてそのローンを完済する必要があります。 ローンの残高が売却価格を上回る「オーバーローン」の状態だと、 売却代金だけでは完済できず、不足分を自己資金で用意しなければならないことがあります。 「ローンの支払いが大変だからリースバックを検討している」という方ほど、 この点は事前に金融機関や不動産会社に確認しておく必要があります。
落とし穴⑥|賃借人になることで、リフォームや増改築の自由度が下がる
売却後は「所有者」ではなく「賃借人」になるため、 壁に穴を開ける、設備を交換する、大きな改装をするといった工事には、 基本的に新しい所有者(買い取った会社)の許可が必要になります。 また、設備の故障時にどちらが修繕費を負担するのかは、賃貸借契約の内容によって異なります。 「これまで自分の持ち家として自由にできていたこと」が、契約後はできなくなる場合がある、 という点も理解しておきましょう。
この記事はシリーズ全3回の第2回です
- 第1回 仕組みと「売却価格」「家賃」の落とし穴
- 第2回 「住み続けられない」「買い戻せない」リスク(この記事)
- 第3回 資産継承・家賃滞納のリスクと契約前チェックリスト