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賃貸・家賃2026.06.12 公開

定期借家と普通借家の違いとは?「更新できない契約」を知らずに借りるのは危険です

この記事は約4分で読めます

賃貸住宅の契約には、大きく分けて「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。 見た目はよく似た契約書でも、借主の守られ方はまったく違います。 「家賃が相場より安いから」と内容を確認せずに定期借家を契約して、 数年後に「更新できません」と言われて困る——そんなトラブルが実際に起きています。

普通借家と定期借家の違い

いちばん大きな違いは、契約期間が終わったあとに住み続けられるかどうかです。

  • 普通借家契約原則として契約は更新されます。大家さんの側から更新を拒否するには 「正当事由」(立ち退きを求めるやむを得ない理由)が必要で、 借主は法律(借地借家法)で強く守られています。 家賃の値上げを求められた場面でも、納得できなければこれまでの家賃を払って住み続けられる仕組みがあります。
  • 定期借家契約期間が満了したら契約は確実に終了します。更新という仕組み自体がありません。 住み続けるには大家さんと「再契約」する必要がありますが、 再契約するかどうかは大家さんの自由です。

注意

定期借家では、どれだけ長く住んでいても、家賃を一度も滞納していなくても、 期間が来れば退去を求められる可能性があります。 「今まで再契約できていたから次も大丈夫」という保証はありません。

なぜ定期借家は家賃が安いのか

定期借家は同じ条件の普通借家より家賃が安く設定されていることが多くあります。 これは「期間満了で確実に明け渡してもらえる」という大家さん側のメリットの裏返しです。 転勤の間だけ自宅を貸したい場合や、建て替えを予定している物件などで使われます。 つまり、安さの理由は「住み続ける権利が弱いこと」なのです。

こんな人は定期借家に要注意

  • 子どもの学区を変えたくないなど、長く住み続けたい事情がある
  • 高齢で、退去を求められたときに次の物件を借りにくい
  • 引越し費用(敷金・礼金・運送費)を何度も払う余裕がない

逆に「数年だけ住めればいい」と決まっている人にとっては、 家賃の安い定期借家は合理的な選択になりえます。 大切なのは、自分の事情と契約の性質が合っているかどうかです。

契約前に確認すべきポイント

  • 契約書のタイトルと条文「定期建物賃貸借契約」と書かれていないか。 定期借家の場合、大家さんは契約前に「更新がなく期間満了で終了する」ことを書面を交付して説明する義務があります
  • 再契約の方針再契約の可能性があるか、あるとすれば条件(家賃の見直しなど)はどうなるか
  • 期間満了の通知契約期間が1年以上の場合、大家さんは期間満了の1年前〜6か月前までに 「契約が終了します」と通知する義務があります
  • 中途解約の条件定期借家は原則として中途解約できません(床面積200㎡未満の居住用で、 転勤・療養・介護などやむを得ない事情がある場合は例外的に解約可能)

「説明されていなかった」場合は?

定期借家であることの事前説明(書面の交付)がなかった場合、 その契約は「更新がない」という定めが無効となり、 普通借家として扱われる可能性があります。 「聞いていなかった」「書面をもらっていない」という場合は、 契約書類を持って、自治体の住宅相談窓口や消費生活センターに相談してみてください。

まとめ|家賃の安さには理由がある

  • 普通借家は更新が原則。定期借家は期間満了で確実に終了する
  • 定期借家の家賃が安いのは「住み続ける権利が弱い」から
  • 契約書に「定期建物賃貸借」とないか、事前説明の書面があるかを必ず確認する
  • 長く住みたい人・引越しが難しい人は、安さだけで定期借家を選ばない

困ったときの相談窓口

賃貸借契約のトラブルは、お住まいの自治体の住宅相談窓口や、 消費生活センター(全国共通「188」)に相談できます。 契約書と重要事項説明書を手元に用意して相談するとスムーズです。

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この記事を書いた人

みのり

元銀行員・FP3級。住宅ローンや高齢者向け金融商品の相談窓口での経験をもとに、 家賃・住宅・相続・保険など「お金のトラブル」をわかりやすく解説しています。

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