「火災保険」と聞くと、火事が起きたときだけ役に立つ保険だと思っていませんか。 実際の補償範囲は、その名前から想像するよりも広いことがあります。 全3回のシリーズで、火災保険にまつわる誤解や注意点を整理します。 第1回では、火災保険の補償範囲と、 日常のうっかり事故もカバーされる場合がある「破損・汚損」特約について見ていきます。
火災保険の補償範囲は「火災」だけではない
火災保険は、火災・落雷・破裂・爆発といった「火」に関する被害だけでなく、 契約しているプランによっては、台風・突風による「風災」、大雨や洪水による「水災」、 盗難による被害なども補償の対象になっていることがあります。 どこまでが基本プランに含まれ、どこからが特約(オプション)なのかは保険会社や商品によって異なるため、 「自分の契約はどこまでカバーされているか」を一度確認しておくと、 いざというときに「実は対象外だった」という事態を避けやすくなります。
「破損・汚損」特約があれば、日常のうっかり事故もカバーされることがある
火災保険には「破損・汚損等特約」というオプションが付けられる商品があります。 これは、火災や自然災害とは関係のない、日常生活の中での「うっかり」による損害をカバーするものです。 たとえば、子どもが物を投げてテレビの画面を割ってしまった、 家具を運んでいるときに壁にぶつけて穴を開けてしまった、 といったケースが補償の対象になることがあります。 「保険を使えるのは火事のときだけ」と思い込んでいると、 こうした補償を使わずに自己負担で修理してしまうことがあるかもしれません。
ただし「経年劣化」や故意の破損は対象外|申請前に確認したいポイント
一方で、すべての破損が補償されるわけではありません。 建物や設備が古くなったことによる自然な傷み(経年劣化)や、 わざと壊した場合(故意・重大な過失)は、補償の対象外となるのが一般的です。 また、契約によっては「破損・汚損」特約が付いていない場合や、 一定額以上の自己負担(免責金額)が設定されている場合もあります。 「これは保険で直せるかもしれない」と思ったときは、 まずは契約している保険会社や代理店に、対象になるかどうかを確認してみることをおすすめします。
この記事はシリーズ全3回の第1回です
- 第1回 補償範囲の誤解と「破損・汚損」特約(この記事)
- 第2回 賃貸・住宅ローン契約時の「割高」な火災保険
- 第3回 地震保険の考え方と火災保険の見直し